歩き遍路 地図を片手に45日で結願した記録
歩き遍路をしたのは21歳の秋です。今私は35歳ですから、もう14年も前です。
14年も前ですが、歩き遍路のあの日々の記憶は全然色褪せず残っています。そして14年経った今だから思いますが、私の人生に非常に大きな影響を与えました。
歩き遍路に行ったから今があるし、結願できたから今があると思っています。
そんな歩き遍路の記録を、14年経った今改めて整理してブログにしようと思い、このブログを作りました。流石に14年経っていると、情報が古いことも多々あるとは思いますが、これから歩き遍路に行こうと考えている方の参考になれば幸いです。
歩き遍路は日記と写真で記録しよう!
この写真は高知の土佐湾 夕日が雄大で綺麗です。歩いていたらこのような景色は、日常茶飯事ですが、今思えば、こんな景色を毎日のように見られる幸せ、信仰心から始めたわけではなかったので、きっかけとしては単なるロングトレイルです。
一日中歩いていて、夜には宿へ泊まり、上げ膳据え膳で食事を頂き、寝て、また歩く、、、距離は20キロ~50キロと長いので、体力的には辛く、歩いている意味を日々自分に問いながら歩いていたわけです。
そんな事も序盤だけで、愛媛も中ごろの終盤になれば、歩いていることが楽しくて楽しくて仕方ないんです!ただ、歩き、札所を周り、歩き、札所を巡る。これがたまらなく幸せに感じ始める瞬間があります。
それが早く訪れる人は、そこから先が楽しめるし、遅い人は、しばらく辛い日々が続くことでしょう。中には、序盤の悶々とした日々に耐えかねて、止める人もいるでしょう。
私の場合、徳島でギリギリまで追い詰められて、幸いにも手を差し伸べてくれる友人がいて、何とか高知で歩くペースを身につけられた。足摺を越えたあたりから楽しくなってきて、道後から先は、もう毎日が楽しくて、長尾寺を出る頃には、「終わってしまうのか、、、」と寂しくなったくらいです。
徳島が発心の道場、高知が修行の道場、愛媛が菩提の道場、香川は涅槃の道場、、、。
私は、この通りにメンタルが成長した気がします。一人一人感じ方は違うので、一概に私の書いたことがあてはまるとは有り得ませんが、自分のメンタル面の記録のために、日記をつけることをお勧めします。後で読み返すと、新鮮な発見があるはずです!
歩き遍路は偉いのか?バス・車は楽なのか?
お遍路さんの菅笠には、
と書いてあります。また、岩波新書の四国遍路という本には、
とありました。歩いてると、歩き遍路が偉くて、バス遍路は邪道、車遍路は楽だ。そんなことを言っている人がたまにいましたが、全くもって意味が分かりません。
四国遍路は、その人の思った時に思った手段で、思い思いのペースでするものです。誰かに強制されて行くものでもないし、「車がよかったのに、歩かなきゃって言われたから…」なんて歩くものでもありません。
歩き遍路には歩き遍路の、車遍路には車遍路の、バスにはバスの思うことがあるはずですし、苦労も遣り甲斐もあるはずです。ですから、決して無理することなく自分のやり通せる手段で始めることが近道だと思います。
何よりも、四国遍路、お遍路さんへ出ようと思ったことが重要なのであって、その気持ちを押し込めるのではなく、出発してしまいましょう!
大事なのは四国遍路へ行く事であって、その手段では無いと私は思います!
2016/06/08