47日目(大鶴旅館~23番 薬王寺)
結願のお礼参りは23番 薬王寺へ『出会いに感謝』
歩き遍路47日目(お礼参り編)
朝5:20に目がぱっちり覚めてしまった。歩き遍路の46日続けた習慣の賜物だ。
だらだらコンビニへ行って朝食を買って食べる。1階にS女史がいたので宿のおばあちゃんとしばし談笑、、、茨城の観世音寺の秘仏の話が興味深かった。絵具で出せない光の色、、、是非見てみたい。
出発は歩いてる時と違って遅く9時。S女史と「また3人で飲もう!」と握手を交わし別れる。マジで嬉しくて泣きそうになった。
宿から駅まで一人で歩くうちに、また涙がこみあげてきてしまった。別れの寂しさ・やり遂げた嬉しさもあるけど、一番は出会った沢山の人への感謝だと思った。繁華街を泣きながら歩いてる遍路を、すれ違う人はどう思っただろう?
徳島駅に着いて、「お礼参りは1番霊山寺じゃなくて薬王寺だろう!」と思い直し、特急の切符を買い日和佐へ。特急の中でもダラダラ涙を流しながら泣いていた。遍路の日々を思い出すだけで、感謝の念と涙があふれてくる。
薬王寺の本堂では、開経偈で既に声がかすれ涙と鼻水混じりの般若心経になった。やっぱり薬王寺に来てよかった。
僕の遍路は薬王寺で止めてくれたI君・Iさん、薬王寺で会って終盤まで同道し話すことが多かったMさんの影響が大きい。Mさんに言われたのは、
・頑張らなくても良い
・歩くのは10km、15kmでもいい、歩かない日があってもいい
・辛かったら立ち止まればいい
・野宿が嫌なら宿に泊まればいい
・歩きたくなかったら連泊すればいい
「最終的に結願する」という目的を達成するために、最初に決めた事はどんどん変えて構わない。一番大切な目標だけを見失わないように自分を変化させる。コレからの人生でも本当に大切な他の事を後回しにしても守りたい、守り抜かなきゃならない心を感じる心を大切にしたい。人に何を言われても信念を貫く勇気と志を備えたい。
そして一期一会を大切に、その人との時間を楽しむ努力を惜しまず、感謝の心を持ち続ける気持ちを大切にしたい。
薬王寺 宿坊にて。